「ルドルフ、フェルゼン、オスカル、トート…そして熱愛のボレロ
退団30年、究極の男役 紫苑ゆうの集大成を―」
のお言葉通り、1時間のうちに「究極の男役」を思う存分堪能させて
くださり、最高のステージを魅せつけてくださいました。
またそれぞれのコーナーでは楽しいお話などもあり、泣いたり、笑っ
たり、感動したり…とっても忙しい客席でした。

ただひたすら「ファンのために…」と開催してくださった今回のディ
ナーショー
ファン冥利に尽きる本当に幸せな時間でした

【紫苑ゆうディナーショー Eternity」】曲目
@うたかたの恋(白城さんと)
A戦争と平和
B何処へ行くのか
C炎のボレロ
Dばらベルサイユ(白城あやかさん)
E愛あればこそ(白城さんと)
F駆けろペガサスの如く
Gワンナイト・ミラージュ
HPARFUM DE PARIS
Iパパラギ
Jジャンプ・オリエント
Kラ・カンタータ!
L私だけに〜リプライズ(白城さんと)
M私が踊る時(白城さんと)
N熱愛のボレロ
O愛の旅立ち(アンコール)

Legend of Shion

「ベルサイユのばら」なくしては紫苑ゆうは存在しない…とおっしゃる
シメさん。
昨年の「ベルサイユのばら50」「再会」で様々なフェルゼンの曲を
歌ってくださいましたが、シメさんと「ベルサイユのばら」と言えば…
そう!もう一つ忘れてはならない存在はオスカルです
なんと バスティーユの場面を、マイクを置いて生声で 再現
してくださいました。
ディナショーであることを忘れるくらいの迫力で…
『シトワイヤン行こうーー!!』という名セリフとともに、サーベルを
抜き市民を鼓舞するオスカルがまさに目の前に
その迫真の舞台に大きな拍手が湧き起こりました。

以前の宝塚ホテルディナーショーでもお世話になったパティシエ奥村さんが、
今回もシメさんのためにデザートを担当してくださいました。
その華麗で美しい作品と題名です

☆アンコール

「愛の旅立ち」

このディナーショーが開催される1か月ほど前に、宝塚歌劇団の
演出家でもある谷正純先生がご逝去されました。
谷先生はシメさん在団中から退団後の舞台また音楽学校でも
シメさんが大変お世話になった先生であり、今回のディナーショー
も当初演出してくださるご予定でした。
そんな深い関わりのあった谷先生…。
「愛の旅立ちは谷先生の宝塚への想い、そのまま…」とおっしゃり、
「谷先生を思って歌いたい」と今回の「愛の旅立ち」に寄せる想いを
語ってくださいました。
いつにも増して、心が震える「愛の旅立ち」でした。

全身全霊でシメさんのお心を客席に届けてくださり、大感動のうちに
終幕となりました。

☆ラストソング

トートのお衣装のまま「熱愛のボレロ」へ…

いつもは白のお衣装で歌われることが多い「熱愛のボレロ」ですが、
今回は黒のお衣装で…。
シメさんの歌であり、ファンにとっても大切な曲
聞くたびに新鮮でなお且つ、その時その時の想いが切々と伝わって
くる「熱愛のボレロ」…。
会場中に響き渡る歌声に心と身体を揺り動かされ、伸びやかな歌声
に魂を揺さぶられ、圧巻の声量に体の奥深くを震わされました。

「私が踊る時」

黄泉の帝王と皇后、張り詰めた空気の中おのれの尊厳を掛けて繰り広げられる二人の
丁々発止のやり取り。
互いを見る視線、差し出される手、その一つ一つから一瞬たりとも目が離せませんでした。
「エリザベート ガラ・コンサート」の「私が踊る時」歌唱時に着用されたトートの
お衣装でのシメさんと白城さん退団公演「エリザベート」時のお衣装での白城さん
豪華な夢の共演が叶い、迫力に満ちた本物の存在感に圧倒されました。
感動で心が打ち震えた方がおおかったのではないでしょうか…。

☆エリザベートコーナー

「私だけに〜リプライズ〜」

白城さん・エリザベートが中央階段上に板付かれると鏡の場面が
始まります。 追いかけるようにシメさん・トートが登場され、
エリザベートへの熱い想いを歌われドラマティックに「エリザ
ベート」の世界が展開されます。

☆ショーメドレー

シメさんがトップスター時代のショーの主題歌を全て、客席を回り
ながらメドレーで歌い継いでくださいました。

ワンナイト・ミラージュ
PARFUM DE PARIS
パパラギ
ジャンプ・オリエント
ラ・カンタータ!

麗しのシメさんがお近くに来てくださる喜びに大いに盛り上がり
ました。 なかなか聞くことができない主題歌メドレーに新鮮な
華やぎを感じる方、また当時の公演での懐かしく楽しい想い出が
シメさんの歌声と笑顔によって鮮やかによみがえり、思わず
涙する方のお姿も…。

☆ベルサイユのばらコーナー

シメさんの「本邦初公開」のお声で、白城さん・マリー・アントワネット
が登場され「ばらベルサイユ」を歌われました。
その後、薄紫のお衣装のシメさん・フェルゼンと、アントワネットとの
「愛あればこそ」が始まります。
「愛それは甘く…」の歌詞にのせ、手を取り合うお二人。
愛に溢れた、幸せなバラ色の世界が広がります。
庭園の場面をセリフを交えて再現してくださいました。

続いて「愛それは悲しく…」の歌詞とともに、お互い手を伸ばしなが
らもすれ違い、愛し合いながらも寄り添うことができないお二人の
運命を表現され、アントワネットが去ったあと「駆けろペガサスの
如く」へと物語は続きます。
上着を脱ぎ階段に脚を掛けるフェルゼンのカッコ良さは格別で、そ
の勇ましく凛々しいお姿に私たちの心は鷲掴みにされ目が釘付け
になりました。
フェルゼンとアントワネットの波乱に満ちた物語が、わずかの時間
でまるでお芝居を見ているかのように濃密に感じられました。

☆軍服コーナー

数々の軍人を演じられ「軍人専科」と呼ばれたシメさん
その中から選りすぐりの3曲を歌ってくださいました。

戦争と平和  〜「戦争と平和」より ニコライ
何処へ行くのか  〜「別離の肖像」より ヨルゲン
炎のボレロ  〜「炎のボレロ」より ジェラール

もはやシメさんの身体の一部かのように、芸術品のような美しい軍服姿。
その美しさを最大限に活かした「戦争と平和」のプロローグのダンス。
それに加えて、後の2曲ではマント姿もご披露くださいました。
友を思う心情の声が聞こえ、シメさん・ヨルゲンがマントをなびかせて
颯爽と歩かれるお姿は見惚れるばかり…
まっすぐ伸びた軍人らしい背筋が見える後ろ姿で立ち止まられ、ジェラー
ルのセリフから始まった「炎のボレロ」は、キリリと凛々しく端正な佇
まいとモニカへのふとした笑顔が感じられ、私たちの目はハートに

その静寂の中「美しく青きドナウ」の演奏が始まり、シメさんファ
ンであれば誰もが連想するあの世界へと誘われます。
意表を突かれた演出に心を奪われている中、「うたかたの恋」のド
ラマティックな前奏が流れ、中央の階段から軍服姿のシメさん・
ルドルフが、そして下手から白城さん・マリーが登場されます。
まだライトが点かぬ中、颯爽と佇まれるシメさんのシルエットが…。
そのあまりのカッコよさに会場中から声にならない悲鳴があがった
かのようでした。
ライトが点き歌いながら階段を下りて来られる優美なお姿と、マリー
に向けられた優しい微笑みはまさに白の貴公子そのものです。
お二人で寄り添われる様は幸せな輝きに満ち溢れて美しく、思わ
ず感嘆のため息が漏れ聞こえました。

日 時 : 2025年5月9日・10日

場 所 : ホテル阪急インターナショナル
          紫苑の間

スペシャルデザート
   5月9日 夜の部
「星の王へのオマージュ」
   5月10日 昼の部
「夢の王へのオマージュ」
   5月10日 夜の部
「永遠の王へのオマージュ」
レ ポ ー ト

1993年シメさん現役時代にディナーショーが開催されたこのホテル阪急インターナショナル
「紫苑の間」…
あれから32年の歳月を経て、同じ「紫苑の間」で当時と同じく「永遠の相手役」白城あやか
さんをスペシャルゲストにお迎えし、『Eternity』と銘打ってディナーショーが開催されました。

今回音楽監督・指揮を務めてくださった吉田優子先生とEternityオーケストラの皆さんが
スタンバイされると、客席の心はこれから始まる夢の空間へと集中し会場は静寂に包まれ
ました。


紫苑ゆうディナショー『Eternity』